今夜はどうかなと、カメラを片手に窓を開ける。
…薄もやが…。
少し悔しいので、何となく1つの明るい恒星を目安に、ノクトンを向ける。
肉眼では厳しかった星が、僅かに見えるようになる。
今夜も無理…と、一旦ファインダーから目を離す。
近くを走る高架で、車列が通るのに気が付いた。
タンクローリーの車列。
その高架の道は、最近稼働した根岸の製油所に繋がっている。
何処に運ぶかはわからない。けれど、何となく。
頑張って、しかし事故の無いように…。
再びさっきの星を見遣る。
すう、と僅かな光の筋。
暫くぶりにみた流星。もう一度、すう、と。
いつかはシャッターに収めたいけれど…今は見てるだけでも。