エルピーダメモリの破綻が示唆する日本の問題

エルピーダって、全然知らなかったわ…w
てことで、この記事中にあるリンクでのエルピーダメモリの失敗について云々という記事は、頷ける内容があった。
過剰品質で低収益率。たしかに日航もそうだったよなーと。
日産もそうだけど外様のトップを招いて、その旧来の体質を改めさせて立ち直らせた。
ただ、エルピーダの場合は合弁による内紛での停滞という良くないモノがあってそれも進まず…結局、去年の震災や洪水、円高がトリガーとなって破綻したってことかな。
そういえば、オリンパス経営陣のゴタゴタも、結局外様がいなければ発覚すらしなかったんだろうな…。
サムスンに技術で負けたというのは非常に印象深い。で、その負けた技術というのが「高性能のDRAMを生み出す技術」では無くて、「安く作る技術」というのがね…。
技術者を蔑ろにして囲い込めなかったのも多少はあるだろうし…。
確かに日本の技術てのは、高性能なモノを造ることに関しては長けている。しかし、昔の日本の技術というのは、「高性能なモノを安く作る」技術では無かっただろうか。
いつから「安く」が抜けて行ったのだろう。忘れ去られていったのだろう。
最近は特に「安く」というのを人件費に回しすぎていないだろうか。
経営者は「いい物を作っている」とは思っていて、震災やら洪水やら円高とかのせいにしているけど、記事のデータにもあるとおりで、それらは引き金に過ぎない。
何故シェアを取れないのか、収益率が低いのか。そこに気付いてから改革していかないと財政支援なんかしたって無意味だと思う。
で、この記事にある日本の問題…で印象的だった言葉が
「プロ」
確かに今の民主党政権を見ていると、政治家らしい意識を持っている政治家が非常に少ないなと思う。特に先代、先々代の総理、非常時でも襟を立てて見得を切る女性議員、迂闊な発言で入れ替わりまくる閣僚。
まだ枝野とかのほうがナンボかマシに見えてくる。
最初は慣れてないのもあるかなと甘く見ていたけど、普天間の移設先についての鳩山の発言とか、原発事故での菅の言動とか、さすがにもう駄目。
強制力も無いパフォーマンスの事業仕分け。あれって指摘された事業を見直す機会でしか無いよね。廃止だ中止と判定されても、見直して必要だと判断されれば継続されるし。
まるで突っつかれたところの事業は無くなるような報道を繰り返していたマスゴミも良くない。自分(スポンサー)達の都合のいい物しか報道しない姿勢はプロのジャーナリストでは無く、そこらの情報屋の類と同列の低俗さを感じてしまう。
記事にもあるとおり、プロ意識の欠落は政治家だけに留まらない。全ての職種においてプロ意識が欠落した人がいるし、以前と比べてもその比率は高くなっている気がするのは、職業に対するプロ意識が高かった先輩達がリタイアしていったからかなと。
勝手に思っている事だけど、自分はどんな職業であれ、その仕事の先には人がいるから、直接対面するようなサービス業ではなくても、独り善がりな仕事をしてはいけないと思う。
エルピーダにしたって、本来の規格より高品質なメモリを作ったとしても、それが高価になるならば、それはただの独り善がりで自己満足でしか無い。
多少は性能は下がってても、規格やら検査に合格していれば安いメモリに手が伸びる。
客のことを考えたら、安く提供することもプロならば必要だと思う。
特に低迷してる国内外の経済を見ていれば分かりそうなもんだけど。
高ければ良いなんて言うのは趣味や娯楽性の高いモノだけでいい。
(それでも、昨日発表されたEOS 5Dmk3はハイアマ向けとはいえ高い…)
ただ、コスト削減を過剰にしすぎて無闇に給料を激減させたり、度を超えたリストラをするのもどうかと思うけど。デフレに繋がるし、技術の流出にもなるし。
個人的にはそれらが過剰にならない為のブレーキ役として労働組合は機能して欲しいんだよな。そして、昔ながらに何でも反対するのではなく、経営側と協力して会社の利益を上げつつも、労働環境を良くしていく為に密に協議を重ねるような。
これちゃんとやって来なくて組合の言いなりになってたから、大阪市は市長が替わった途端に大変な事になっているんだと思う。

プロ意識が低いなら、もっとプロ意識の高い人材を育てて行くしか無いと思うけど…どうすれば良いかといえば、やっぱり教育なんじゃ無いかなと思うんだ。
義務教育のうちに、頭の善し悪しはどうあれ、そういう下地くらいは作るべきだし。
うーん、でもなぁ…どうなんだろうなー(´Д`;)